むかし、島の若者が小舟で漁に出て、大嵐に遭ったんだそうです。舟は木の葉のように揺れて、とうとう若者は舟酔いで倒れてしまいました。舟はどこへ流されて行くやら……困っていました。その時、一羽の大鷹がやって来て、舟の舳先の綱をくわえて、必死に羽ばたきながら江田島湾まで曳いて帰ったんだそうです。大鷹は舟の上を何回も飛び回って、やがて江田島湾にそびえる高い山へ向かって見えなくなりました。
数日後、若者はその山に登って大鷹を探しましたが、どこにもその姿を見つけることはできませんでした。
――あの大鷹は、神様の化身にちがいない。
そう悟った若者はこの山頂に大鷹を祀って「お鷹神社」を創建し、島の舟と航海の守り神となりました。しかし、その後沖を通る舟は帆を下ろして敬っていましたが、山頂にあったのではお参りするのに大変だということになり、麓の小高い丘(現在の海上自衛隊第一術科学校大講堂裏)に移されました。
そういう言い伝えにちなんで、この山を「古鷹山」と呼ぶようになったと伝えられています。 |