世間話23 動物の不思議

おお佐美さび島の大蛇(沖美町)
「奈佐美の蛇ゃあノ、昔からおったんよ。昔、山が焼けた時に、美能みのう三吉みよしもんが火を消しに行ったら、大きな が出て、ありょう見て寝付いた者もおるいうけえ。当時 の者はもうおらんがのう」
奈佐美 の蛇か。あれは、わしも見たよ。終戦の年、まだ兵隊がおった時じゃが、親父について何か持って行ってやった時じゃった。倉庫 をのぞいたら、中でトグロを巻いちょった。兵隊 さんに言うたら、『ありゃあ、どうもせんよ』言うたが、そりゃあ大きな蛇じゃった。 もおった言うけえ、もう十年も生きとるんじゃろう
もおるんじゃろうか」
「さあ、どうかのう。終戦後 の火薬の処理で、ドカン、ドカンやった後は、あの高い山の辺に隠れておったようじゃが、工事 (注 ゴルフ場建設予定工事)の発破をやったころまで、作業員がよく見たと言うとった。今は東の方にはめんので、西の宮島 りにおるんじゃないかのう。このごろは、見た言わんようになったけえ」
(話者 久保河内万太郎・大越英三郎)