江田島湾は津久茂の瀬戸(幅約五〇〇メートル)によって広島湾へ通じています。江田島湾内は大きな袋状で、周囲の山は高く、海は深く、波は穏やかで、魚介類の生息・繁殖に最適です。このような良い網代(漁場)が出来たのは、「立石岩」のお陰だと言われています。
立石岩というのは、津久茂の御建山の中腹にあって、瀬戸に面した崖の傍から突き出ている大きな岩のことです。魚介類が津久茂の瀬戸を通って江田島湾に入る時には、何の障りもなく楽々と通り抜けることができますが、逆に江田島湾から出ようとすると、立石岩がそれを阻むのだそうです。
立石岩の影が瀬戸に映っていて、出て行こうとする魚介類をにらみつけるので、恐れて出て行かないのだと言われています。それで、立石岩は「睨み岩」とも呼ばれています。この岩のお陰で、江田島湾は良い漁場になったのだそうです。
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